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ラヂオ・ラビッシュ  R a d i o R u b b i s h


(小屋の戸が開く。)
鍛冶:いらっしゃ……。
甲:よお、鍛冶さん。元気でやってる?
鍛冶:何だおまえか。
甲:「何だ。」って何?蔵馬が来たかと思った?
鍛冶:……。
甲:へへ、期待裏切って悪かったな。
鍛冶:……莫迦いってんなよ。暇じゃねえんだから、無駄ばなしするだけなら帰れ。
甲:ほらほら、図星刺されたからって怒るなよ、オトナげない。
鍛冶:怒らせたいんか……?
甲:もお、照れなくても分かってるから〜!俺、案外気が利くのよ。盗賊界の総務主任って呼ばれてんだから。←小さい
鍛冶:ばしばし肩とか叩くな。(怒)
甲:いいよ〜、今日は出血大サービス。単身赴任の心サム〜いオトーサンのご要望にお答えして……!
(小屋の戸がちょっとだけ開く。)
甲:手土産だ、遠慮なく受け取れ。
妖狐:ワン。←入り口から顔だけ覗く
鍛冶:いらねえよ!!
妖狐:くぅ〜ん。←入りたい
鍛冶:おーおー、そっから入ってくんなよー。←遠くから野良犬のように扱う
妖狐:サムイのに……。(ぶるぶる)←情に訴えてみる
鍛冶:っつーか、おまえさんトコ、二ヶ月滞納してるんだけど。←ずーん
妖狐:……。
鍛冶:……?
妖狐:甲、帰るぞ。←きっぱり
鍛冶:おい、逃げんな……!(怒)

*    *    *

(『アバンチュール・ベイベ』なはなし)

甲:まずはとりあえず。今年(2002年)は初っ端からウチの大将がお世話になりまして。
鍛冶:まったくだよ、もう。何で俺のところに来たがるんだか……。
甲:でー。早速なんですが、『アバンチュール・ベイベ』の1掲載直後から、鍛冶さんに向けて抗議の投書が殺到しまして(※嘘です。)、例えばこんな風。「鍛冶屋さんが無抵抗でいたいけな妖狐さんを苛めるのは許せない。」とか、「あんまりだ、幼児虐待だ。」とか。
鍛冶:幼児ってオイ。あの狐は一体幾つなんだよ?
妖狐:←指を三本立てる。
鍛冶:……?三歳か?
妖狐:←頷く
鍛冶:……。(怒)
甲:まあいいじゃん。俺だって四歳なんだし。←フォロー
鍛冶:(そーゆーいい加減なコトでいいのか?)
甲:で、質問も色々預かってます。えーとまず。

 【問1】 鍛冶屋さんはいつも怒っていますが、怒りっぽいヒトなのですか?

鍛冶:あのな……。いつも怒ってるようにみえるのは、あのコが来てるときのコトしか書かれてないからだろ?
甲:だって、蔵馬が居ないときのコトを書いたって、売れないじゃん。←編集長?
鍛冶:まあ、それはそうだけどな。
甲:えー、これについては俺からフォロー。鍛冶さんはご近所や顧客内では「温厚で腕のいい鍛冶屋さん」で通ってます。怒りっぽい、っていうか、……なあ?そういやあ、俺が舞台裏で遊びに来たときとかは、あんまり怒ってる印象ないんだけど。
鍛冶:そうか?
甲:んー。忙しいときは別として、修理品預けに行ったりしても、お茶飲んだりしながら結構フツーにはなすよね?

(フツーにはなすの図→)
甲:修理品、この台に置いといていい?
鍛冶:ああ。混ぜるなよ、分からなくなるから。……にいちゃん、茶でも飲んでくか?
甲:おお、いつも悪いね。
鍛冶:いや、悪いこたぁねえよ。おまえさんが(茶を)入れるんだから。
甲:あ、そおなの……?
鍛冶:俺、濃い目がいい。ちゃんと沸騰させろよ。
甲:……。(T_T)
(←フツーにはなすの図)

妖狐:←定位置に寝転がりながらきき耳を立てている
鍛冶:まあ、おまえさんは客だからな……。
妖狐:甲。
甲:ん?
妖狐:ずるい。
甲:(……んなコトいわれても。)
鍛冶:っつーかさ。甲くんは、遊びに来ても邪魔しないから。時々手伝ってくれたりとかもするしな。器用に。
妖狐:ならオレも手伝う。
鍛冶:って、おまえはモノに触ったらよく壊すだろ?
妖狐:だって、落したら折れると思わないから。
鍛冶:だから、刀慣れしてないコが鍛冶屋になんか居つくんじゃないよ、っていってんの。……さっきの質問の答えじゃねえけどな。俺は「怒ってる」んじゃなくて、「叱ってる」の。小さいコが悪いコトしたら「もうするなー。」って叱るだろ?それと同じレベルだ。文句あるか?

<結論>鍛冶屋は怒りっぽいのではなく、世話焼き体質が高じた雷親父である。最近みかけなくなったが、実はディープな役割を持った人種なのである。つまり、妖狐蔵馬を叱るのは「虐待」などでは決してなく、あくまでも「躾」の範ちゅうである。

妖狐:ところで、甲が手伝った分の賃金はどうなっているんだ?
鍛冶:(社長……。)
甲:そうそう、居つくといえば。

 【問2】 妖狐さんはよく鍛冶屋さんの小屋に出入りしていますが、どのくらい頻繁に居るのですか?

甲:とりあえずフォロー。蔵馬は、何も鍛冶さんチにばかり居るワケじゃありません。ちゃんとお仕事もしてるのよ〜。
妖狐:←頷く
鍛冶:お仕事ね……。
甲:……あのねー鍛冶さん。あんたが盗賊を毛嫌いしてるのは知ってるけど、俺らをそこぞの盗賊連中と一緒にして貰ったら困るぜ。俺らは、壮大な夢を胸に、あらゆる分野の力を手に入れようと日々の努力を怠らない、それはそれは勤勉な若者集団なんだから。←ホントかよ?
鍛冶:で?その壮大な夢ってのは何なんだ?
妖狐:「温泉を掘り当てて、お茶を飲みながらのんびり余生を過ごすこと。」
甲:……。←違うと思う
鍛冶:へえ……、お爺ちゃんみたいだな。
妖狐:う。腰痛いかも……。←寝返り
甲:……。(T_T)

(はなしを戻す。)
甲:っていうか、あんたはどう思う?(一応当事者だし。)
鍛冶:あ?……そうだな、確かに頻繁には来てねえな。けどなー、俺の印象としては、「仕事」とか「出張」とかの後に決まって現れる気がするんだが。(どうよ?)
甲:ああ、そうかもな……。でもほら、疲れたり神経すり減らしたりした後に飲むあったかいスープって、うまいと思わない?
鍛冶:は?
甲:鍛冶さんってそういう感じだと思うな〜、俺。
鍛冶:(……よく分かんねえよ。)

<結論>頻繁に居るようにみえるのは、鍛冶屋の小屋に居る妖狐蔵馬図をピックアップして書かれているからである。実際のところは、「仕事」の合間にちょこちょこ現れては楽しく遊び、満足した頃に帰る、その程度と思っていればよい。(※詳しくは『インターミッション』をご参照。)そして、鍛冶屋のオヤジは影の癒し系キャラなのである。

(『インサイドユアブレイン?』なはなし)

甲:あの……、とりあえず。今年(2002年)は春からウチの副将が無礼を働きまして。←本当に申し訳ないことだ
鍛冶:ああ、いいって。あんときゃ俺も悪かったしな。それに、あのにいちゃんの場合、そういう反応も致しかたないってえとこだろ?ちゃんと分かってっから。←手の平ヒラヒラ
甲:でね。その辺にも色々絡んできちゃうんだけど。

 【問3】 妖狐さんは鍛冶屋さんチで普通に寝泊りしていますが、関係はどこまで進んでいるのですか?

鍛冶:……。(怒)
甲:まあまあ怒らんと。『インサイドユアブレイン?』の掲載後は、「妖狐さんはどういう状況で寝ていたんですか?」系の投書が多かったワケよ。(※嘘です。)でー!←強調
鍛冶:何?
甲:蔵馬を慕って組織に居る立場の俺としてもー!(怒)その晩どういう状況だったのかはききたいワケさ。(どうよ?)
鍛冶:……どういうって、何もねえよ。
甲:嘘吐け。何もねえなら何で蔵馬の若葉のよーなオテテに、てめえの歯型がついてんだよ?
鍛冶:(野郎の手を「若葉のよーな」ってオイ。)おまえさんね。否定してんだから素直に喜べよ。何でワザワザ否定し直す?
甲:事実は事実だからな。そっちこそ正直に吐きな、俺が理性で語ってるうちにな。身の為ってコトバ、知ってんだろ……?←商用台詞
(上からモノが飛んでくる。)
甲:へ?……あ、イテ!
妖狐:一般人に凄むなー。←手当たり次第投げてる
鍛冶:……。(おいおい。誰が片づけるんだー?)
妖狐:とりあえず、……甲?
甲:ん?
妖狐:「進んでいる」ってどういう意味だ?オレは鍛冶屋とどこに出掛けた記憶もないぞ。
甲・鍛冶:……。
妖狐:?
甲:(コソ)……こういうコだから余計心配なんすよ。
鍛冶:(コソ)……その気持ちはよく分かる。しかし何もないモンは、何もないとしかいいようがない気持ちも分かってくれや。←肩を叩く
甲:そんじゃま、俺も少しオトナになってだな……。

<結論>妖狐蔵馬がどこにも進んでないと断言している以上、「進んでいない。」。オトナの世界では、何もなかったとしても手に歯型が残っている、などということが多々発生するのである。そして、例えば諸君がオトナになりたいのなら、それを理不尽と思っても、無条件に理解しなければならないときが必ず訪れるのである。

甲:理解できるかっ!(怒)

<補足>理解しておいたほうが貴公の為だと思われる。弊サイトは、その気になれば、「妖狐蔵馬はきき分けのない甲に手厳しい処分を下した。」などの一文を書き綴るコトが可能なのだ。

甲:貴様、管理人のくせに脅迫とは卑怯な……!けどな、俺だってココの仕組みくらい承知してるんだぜ。俺という存在がどこから生まれたと思ってんだ?っへ。ココの第一企画室で、管理人のあんたより最高の権利を持ってるのは、何を隠そうこの男だ。さあ蔵馬、この「語るときはNA調がスキ♪」な管理人に、ガツンとひとこと……。
妖狐:甲、減俸三ヶ月ね。←けろっと
甲:おおう……。(T_T)

<補足>そういう風にできているのである。

妖狐:う。痒いかも……。


金魚の水槽

以上、作品のさらいかたが中途半端で、未掲載だった短期企画品でした。…完全に遊んでます。(笑)
読者サマには関係ないはなしかもしれませんが、甲にいと金魚めは昔から犬猿の仲です。彼の「妖狐愛」もかなりなモノで…。
※日付は、テキストファイルでの最終更新日です。

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