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嵐のランキング  r a n k - k i n g


 嵐の始まった深夜のこと────

 厨からガサゴソと物音がするせいで就寝を妨げられた男が、小さな灯りを持って暗闇から顔を出した。
「くぉるらぁーっっ!!(怒)」
 み慣れた三角の耳が、厨の片隅で食いモノを漁っていた。
「……え。」
「?」
「えへ♪」
「『えへ♪』じゃないの!!」

蔵馬:お茶目さを演出してみたのに。お茶目さを演出してみたのに……。←げんこつされたヒト
鍛冶:こんな夜中に、ひとりで何してるんだよ……?
蔵馬:雨宿り。ついでに腹が減ったから何か在るかな?と思って、色々と。
鍛冶:……っとにもう。物音立てても遊んでやらんぞ?俺は明日も早いし、もう寝るから、おまえは大人しく隅っこに座って、嵐が抜けた合間に帰りなさいよ。
蔵馬:鍛冶屋。おまえはひとつ間違っている。
鍛冶:何が?俺の発言に不備が在るか?(怒)
蔵馬:ううん。ただ……、今日はオレ、ひとりじゃないから。
鍛冶:は?
甲:やっぷ〜、鍛冶さん。濡れちゃったから何か拭うモンない?
乙:あ、鍛冶屋さんだ〜。おひさ♪
黄泉:(……だから勝手に探っていいのかときいただろう?オッサンが起きてきたじゃないか。)
蔵馬:(……だからいいんだっていったろう?根拠を問うなら、オレたちは盗賊で、鍛冶屋のモノはオレのモノだ。)←ジャイアンか
鍛冶:何だよ、主要メンバー揃い踏みじゃねえか……。(げっそりだぜ。)
蔵馬:いいじゃないか、賑やかで。
鍛冶:賑やかにならんくていいの!時間考えろよっ!
甲:まあまあ鍛冶さん、そんなに怒ると血圧上がってよくないよ。←宥めているような逆撫で
鍛冶:仲良く手えつないで帰れっ!!(怒)

* * *

蔵馬:ほら、まだ滴っている。来い。髪を拭ってやるよ、不器用。
黄泉:止めろよ。ガキじゃないんだ、ひとりで出来る。。←なぜか赤面
甲:そうだぞ。それよりもホレ、おまえのほうが髪が多いんだから。
黄泉:多いとか量でいうなよ、将来ハゲそうだ……。
鍛冶:……んだよお。もお帰れよお。ふが。。←欠伸(結局眠れない)
甲:蔵馬もちゃんとゴシゴシしなさい。おまえもだ乙。
乙:平気だもーん。俺、莫迦だから風邪引かないもーん。←お気楽ヤロー
鍛冶:世話好きだな、甲ニーチャンは。若い身空で、何か哀れだぞ。
甲:そんなことねえけどな……。ほらウチの組、案外そういうヒト多いのよ。

■主要メンバーの中で【世話好きなヒト】ランキング

 1位−甲(世話好き蔵馬の世話をしてるくらいだから…。)
 2位−蔵馬(上司の鏡だ。)
 3位−黄泉(まあ↓よりはマシだろう。)
 4位−乙(だって俺盗賊じゃないもーん。あはははは…。)

鍛冶:おまえら、ホントに盗賊なのか……?
甲:は?何で?
鍛冶:いや、何か、こういう風にしてるとフツーに若いコたちにみえるからな……。
甲:フツーに若いコだよ。
鍛冶:まあそうだが。。
甲:盗賊だけど、盗賊じゃないヤツも居る。天職なヤツも居れば、転職希望のヤツも、色々さ。(笑)
鍛冶:なあ。時々疑問に思うんだが。おまえらってホントに強いんか?
甲:強いよ〜。闘ってみるか?
鍛冶:や、遠慮しとく。マジで強かったら困る。(田舎には妻と子が……。)
甲:まあ、しないけどな。ウチ、そういうの禁止だから。
鍛冶:「そういうの」?
蔵馬:私闘は厳禁だ。
甲:ま、原則としてね。
蔵馬:だから甲、駄目だぞ。←けん制
甲:分かってるよ。それに、鍛冶さんじゃ相手にならないからな。
鍛冶:ところで、おまえらん中で一番強いのって誰なんだ?

■主要メンバーの中で【強いヒト】ランキング

 1位−蔵馬(えっへん。)
 2位−黄泉(一応副将だし…。)
 2位−甲(蔵馬よりは下だけど、黄泉なら同率だな。)
 4位−乙(だって俺盗賊じゃないもーん。あはははは…。)

鍛冶:私闘は厳禁ってことは、お互いに闘ったことはないのか?
甲:あるよ。私闘じゃないときにね。
鍛冶:?
甲:俺は、蔵馬とならあるな。
乙:っていうか、蔵馬はココに居る全員と闘ってるよね。
蔵馬:ん……、そうだな。
乙:よく生きてるよね〜、俺たち。(笑)
甲:ま、それだけ俺らも捨てたモンじゃないってことだろう。(笑)
鍛冶:笑いごとじゃないぞ、オイ。。
甲:黄泉くんとは、ないな。乙ともない、……と思う。
乙:ないよ〜。俺、早死にしないように気をつけながら生きてるもーん。
鍛冶:乙クンは、いつみても果てしなく気楽だな……。←感心
甲:そんなこと無い無い!コイツ、猫被ってるんだよ。本当は強いんだけど、絶対本気で闘わないの。もう、ずるいんだから。
乙:あはははは……。
鍛冶:で、黄泉くんは?(少しはしゃべらんと居ないヒトになるぞ?)
黄泉:蔵馬は強いぞ。おまえなど、手を出した途端に瞬殺だな。(その前に「くんづけ」は止めろよ「くんづけ」は。。)
鍛冶:敵意剥き出しだな〜、オイ。(いいぞ〜、若いコらしくて。)
蔵馬:オレは、黄泉が一番強いと思うな……。
黄泉:……。
蔵馬:ずるいといえば、皆ずるいんだ。黄泉は立場を無視して勝手な行動をするし、甲はオレや黄泉を諌めるが自分は表舞台に上がろうとしない。乙は、仕事はこなすがいつも「俺は盗賊じゃないから。」と一歩下がった場所から動かない。
黄泉+甲+乙:……。
蔵馬:だがオレもオレさ。その程度の不満なら、その内当人が気づくだろうと思ってやり過ごそうとする。……だから、ずるいのは皆一緒だ。

■出身

 【盗賊(同派)】−蔵馬、黄泉
 【盗賊(別派)】−甲(元は別の団体に居ました。一応大将でした。)
 【兵士】−乙(だからいったじゃないー。あはははは…。)

鍛冶:何だ、乙クンはいうなりゃ「敵」側じゃねえか。
乙:やだな〜止めてよ。敵だなんていったら、「しゅ、瞬殺だな。。」。←黄泉の真似
黄泉:俺はそんないいかたしたか!?(怒)
乙:そんな、怒ることないでしょお。ほんのジョークなんだから♪
鍛冶:ホントに気楽だな、コイツは……。←再確認

■主要メンバーの中で【ムード・メイカー】ランキング

 1位−乙(こういうところでしか1位になれないのよ。あはははは…。)
 2位−蔵馬(まあ立場上…。)
 2位−甲(蔵馬とは別な意味で、媒介役だよ俺は…。↓)
 4位−黄泉(場を和ませるなどクソ食らえだ。ごーいんぐまいうぇー!)

鍛冶:乙クンはよく笑ってるもんな。
乙:よく笑ってるんじゃないの。俺はそーゆー顔なの。(笑)
甲:嘘嘘。よおーくみてご覧なさいよ、目が笑ってないんだから。その点、蔵馬と黄泉くんは素直だよ。顔が笑ってない代わりに、目も笑ってない……。
黄泉:オイ……。
甲:だから冗談だっつーの。
蔵馬:褒められた〜。←感動
黄泉+鍛冶:褒めてない褒めてない……。(怒)

■主要メンバーの中で【よく笑うコ】ランキング

 1位−乙(やっぱりー?参ったな、あはははは…。)
 2位−甲(一番フツーのヒトっぽい、という意味で。。)
 3位−蔵馬(たまに笑うから印象も深い…。)
 4位−黄泉(ご、ごーいんぐまいうぇー!)

鍛冶:黄泉くんはいつも怒ってるな〜。最近、怒った顔しかみたことないぞ?……たまーに照れた顔もみるが。
黄泉:俺に何について笑えというんだ?
鍛冶:何だ。おまえは俺がキライか?←事情が分かるため微笑ましげにきくオヤジ
黄泉:……べ、別に。キライじゃあないが。。
鍛冶:じゃあスキなのか?
乙:え?黄泉くんが鍛冶さんに惚れてるって!?
蔵馬:そうか。そうだったのか……。
黄泉:ば!ちが……!
甲:やっぱりな……。薄々気づいてはいたんだ、おまえは「アッチ」の趣味のヒトだってことを……。←どっちの趣味だ
鍛冶:済まん黄泉くん。俺はおまえの気持ちには答えられん。(田舎には妻と子が……。)
黄泉:だから違うといってるだろっ!(怒)

■主要メンバーの中で【よく怒るコ】ランキング

 1位−黄泉(キレまくり、血管が何本あっても足りないのさ。)
 2位−甲(一番オトーサンっぽい、という意味で。。)
 3位−蔵馬(たまに怒るから印象も深い…。)
 4位−乙(あはははははははは…。あーあ…。)

甲:嵐、収まらねえな。
蔵馬:ああ。……これでは、冗談ではなく「帰れん。」ぞ?
甲:仕方ねえ。今宵はココで一泊させて貰うか。
蔵馬:……いいのか?
甲:それ、きく相手が違うだろう?
蔵馬:そうじゃなくて。……おまえ、ふもとの花町のオンナに用があるんだろう?早く帰って、無事を知らせて安心させたいって、いっていたじゃないか。
甲:はは。いいのいいの。振られたら振られたで、俺に魅力がなかったってだけだ。それに、こんなひどい雨の日には店だって閉まってるよ。
乙:甲はモテるな〜。俺はそれが不思議だ。
鍛冶:やっぱ、男と総理大臣は顔なんじゃないのか?←違うだろう
甲:あ、でもそれをいったら……。←蔵馬をみる
鍛冶:……。←蔵馬をみる
黄泉:……。←蔵馬をみる
蔵馬:??
鍛冶:……よ過ぎるのも問題だな。あれじゃあオニンギョウだ。←しみじみ
蔵馬:?オレはお人形ではないぞ。
鍛冶:じゃあ何だ?
蔵馬:それは……。
鍛冶:ん?
蔵馬:……。
鍛冶:??
蔵馬:……やっぱお人形なのかも。(T_T) ←答えが出なかったヒト
甲:違うから!絶対違うから!!(怒)

■主要メンバーの中で【モテる男】ランキング

 1位−甲(ま、ヒトアタリがいいからね。)
 2位−黄泉(黙ってるとストイックにみえるのよ。)
 3位−乙(結局「あなたいいヒトね?」で終わるタイプだ…。)
 4位−蔵馬(自分よりキレイなヒトの隣には、フツー居たくないでしょう。。)

鍛冶:さて。そろそろ髪も着物も乾いただろ。もうホントに寝るからな。
甲:ん。いつまでも鍛冶さんの邪魔してても悪いし、俺らも寝るとしよう。……で。問題は、場所、と。
乙:はい!俺、床でいい。雨も染みてないし、慣れてるからココで充分。
甲:オーケィ。おまえ、いいコだね。じゃあ、あとは客用の寝台がふたつ、だが……。俺も床でいいや、寝台は蔵馬と黄泉で使え。
蔵馬:オレはいい。
甲:何で?疲れてるだろう?そのほうがゆっくり休めるぞ。
蔵馬:だってオレ、鍛冶屋の寝台で寝るから。←マジっすか
鍛冶:(オイオイ、勘弁してくれよ……。)
甲:それはダ……。
黄泉:駄目だっ!
甲:(あのー、俺がいおうと思ってたんですけど……。)
蔵馬:なぜ?
黄泉:なぜって、それは……。
蔵馬:?
黄泉:それは……!
鍛冶+甲:(お、これは黄泉くん進展ありか?)←ザ・オヤジッシュ
黄泉:それは……、それは俺が鍛冶屋の隣で寝るからだっ!!

(沈黙)

蔵馬:……。
甲:……。
鍛冶:……。(怒)
乙:ひーっひっひっひっひ。←爆笑中
黄泉:……。(赤面)←後になって自分の発言の重大さに気づく
蔵馬:そうか。おまえがそれだけ鍛冶屋に惚れているというなら、仕方あるまい。おまえのために、オレは身を引くことにしよう。←真剣
甲:んじゃ、俺と蔵馬が客用の寝台で、乙は厨。やあ、いつも悪いね。
乙:いいよ〜、だって俺盗賊じゃないもーん。←今は盗賊だろ
甲:で、黄泉くんがー……。
黄泉:……。
甲:……ぷ。←吹き出す
黄泉:笑うなーっっ!!

 長々と、読んでくださってありがとうございました。では最後に……。

■主要メンバーの中で【寝つきがいいヒト】ランキング

 1位−蔵馬(浅い代わりにどこでも寝られる職業病。)
 1位−甲(↑に同じく。大将経験者の条件ね。)
 3位−乙(いい夢みろよ!あーばよ!!)
 4位−

黄泉:何でこうなるんだよ……。
鍛冶:知らねえよ、莫迦。(怒)


金魚の水槽

何だかよく分かりませんが、今後の参考には、…なりませんか?
※日付は、更新後記より。(常駐用に改作しております。)

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