企画崩れの対談

Date 　2 0 1 1 - 1 0 - 1 5　 No. 　0 8-　

企画崩れの対談　p e a c e f u l t i m e s

　（その８）
　ドアの張り紙には、『くわばらくんのへやですよ』と書いてある。

蔵馬：（彼の字だ。日常の匂いがする。）

　入室してください。

蔵馬：失礼しまーす。
桑原：遅いっ！
蔵馬：（！）
桑原：おっせーよ、おめーはよ！あんまり来ねえから忘れられたのかと思ったぜっ、ったくよっ。
蔵馬：す、すみません……。

　挨拶をしてください。

蔵馬：会いたかった、桑原くん。（と笑顔。）
桑原：キモ。
蔵馬：そういうことをいうなよ。。。仕方がないだろう、本当のことなんだから。（と機嫌を悪くする。）
桑原：ま、「キモ。」は冗談だけど。何かあったかー？
蔵馬：うん。疲れたよ……、今日は相当働いた気分だ。（と疲れた顔。）
桑原：そうか。まあ、よく分からねえが、お疲れさんだったね？
蔵馬：ありがとう。早速だけど、桑原くん？
桑原：ん？
蔵馬：二十分寝させて。（と真顔。）

　二十分経ちました☆

桑原：おはよう（怒）
蔵馬：ありがとうございましたおかげですっきりしたきもちであなたとはなせそうです。
桑原：（全部ひらがな！）
蔵馬：とはいったものの、あなたとは、こうして会ったところで、改めてはなすようなことはないんですよね。
桑原：まーな……。っていうか先週も会ってっし。
蔵馬：普通の友人以上にお互い電話もし合っているし。
桑原：休みの日にはオレんチで飯作って一緒に食ったりもしてるし。
蔵馬：そのまま部屋に泊まったり。
桑原：あまり一緒に居るので。
蔵馬：あなたの姉君には「もう面倒だから一緒に暮らしちゃえば？」などといわれたり。
桑原：ここまで来たらもー、お役所に婚姻届なんか提出しちゃったりするっ？なんつって、だはは！
蔵馬：ああ、いいですねー、楽しそう。
桑原：（冗談が通じない！）←滝汗
蔵馬：まあ、婚姻届のはなしは現国家の法令の問題もあるし、まだ二人で考えなければならないこともあると思うので、今はとりあえず置いておくとして。
桑原：（しかも置いておきかたが現実に沿っている！？）
蔵馬：どうしたんですか、顔が青い。
桑原：え。いや～、その。。。……冗談だよね。
蔵馬：もちろんです。
桑原：……。
蔵馬：……。
桑原：はっはっは。
蔵馬：はっはっは。
桑原：はーあ。。。
蔵馬：続けていい？
桑原：ドウゾ、ドウゾ……。
蔵馬：真面目なはなし、あなたとはなぜか馬が合う。婚姻届は冗談としても、二人で居るのは楽しいですよ？
桑原：ま～、それは否定しねえけどな。
蔵馬：「最後」があなたでよかった。こういういいかたが適切かは分からないけど、桑原くんが相手なら気が抜ける。
桑原：それは、褒めてんのか？
蔵馬：うん。もちろん。
桑原：……。
蔵馬：？……何？
桑原：なーんかホントに気が抜けた感じだな。
蔵馬：ん？……うん、色々あってね。いい意味でも悪い意味でも、個性の強い面々で。
桑原：ふうん……。
蔵馬：あ。幽助が来てました。桑原くんに会いたがってましたよ。隣の部屋じゃなかったから、我慢して貰いましたが。
桑原：……。（じっとみている。）
蔵馬：あ。あと、海藤優も。知ってますよね？
桑原：くらまぁ。
蔵馬：はい。
桑原：帰るか？
蔵馬：え？
桑原：よし。帰るぞ。っと。
蔵馬：え、でも、桑原くん……？
桑原：ん～？
蔵馬：いや。その。……どうして？
桑原：……無理すんなって。疲れが妖気に交じって、湯気みたいに出てるぞ。
蔵馬：……。
桑原：……。
蔵馬：かっせーさんそ、だったりして。
桑原：冗談いってる場合か。ほれ、けぇるぞ。
蔵馬：……ハイ。でも、こんな終わりかたでいいのかな？
桑原：いいんじゃねえの。改めてはなすことねえって、さっきおめーがいったんだろ。
蔵馬：それはそうですけど。黒鵺ー？
桑原：誰としゃべってんだよ。

　お疲れ様でした。ご退出ください。

蔵馬：ほんとにいいのかな……。

　じゃあ、お礼くらい、いっといたら？

蔵馬：あ──ありがとうございました。色々ありましたが、楽しかったです。対談相手の皆さんから上手くはなしを引き出せなかったのはオレの不徳の致すところといいますか何といいますか──
桑原：だからさっさとけぇるっての（怒）
蔵馬：桑原くんて、意外と亭主関白タイプですよね？←きいてない
桑原：しまいにゃ担いで帰りますヨ。

完

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金魚の水槽

最後まで読んでいただきありがとうございました。…変な終わりかたでホントすみません。

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